群馬県みなかみ町で昨年2月、新日本ヘリコプター(東京)所属のヘリコプターが送電線に接触して墜落、乗員2人が重傷を負った事故で、運輸安全委員会は29日、乗員2人のコミュニケーションが不十分で障害物の発見が遅れたことが原因、とする調査結果を明らかにした。
事故は昨年2月10日午前9時53分ごろ発生。送電線の巡視作業中、地上から約45メートルのところにある送電線の上を横切ろうとして接触、墜落した。
報告書によると、事故機が横切ろうとした送電線は、冬山の背景に溶け込んで見つけにくい状態だったが、機長は巡視員に場所を尋ねなかった。巡視員も、近く伐採予定だった下の樹木をずっと見ながらメモを取っていたため、障害物が近づいても機長に注意できなかったという。運航会社は障害物に接近するときには声を出しあった互いに確認することをマニュアルで指示していた。
また、事故機は山の斜面に沿って下るように飛行していたが、こうしたケースでは、実際には水平で飛行していても上昇しているように錯覚しやすく、十分に高度を上げられなかった可能性もあると指摘している。
運輸安全委は「障害物近くを低高度・低速度で飛行する送電線巡視は難易度も高い。積極的に意思疎通し協力する必要があった」としている。
【関連記事】
・
大阪湾上? 救急出動ヘリの部品脱落 ・
岐阜知事、ヘリ墜落当夜に酒宴 「対応問題ない」 ・
海底で収容の1曹、死亡確認 長崎・海自ヘリ墜落 ・
「テレビと冷蔵庫ひっくり返った」 フェリーからヘリで救出 ・
青森の取材ヘリ墜落事故 死亡の機長を書類送検 3人不明のまま ・
押尾被告、3月5日に公判前整理手続き(産経新聞)・
<将棋>74歳・有吉道夫九段が敗れ、引退 現役最高齢(毎日新聞)・
首相の偽装献金、不起訴不服で検察審に申し立て(読売新聞)・
<雑記帳>節分お水汲み祭りをPR 大阪・北新地の芸者さん(毎日新聞)・
外国人参政権、拙速避けるべき…総務相は慎重(読売新聞)